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2006年02月23日

ぬちぐすい(弐):与那国の猫喰ゎ(まやーぐゎ)

ぬちぐすい(弐):与那国の猫喰ゎ(まやーぐゎ)
(写真はスタジオジブリの「猫の恩返し」。)

「与那国の猫小(まやーぐゎ)」の真実!

さて、前回のお話を振り返ってみると、「与那国の猫小」は、
①民話がベース
②過酷な人頭税
③猫の恩返しの物語

が背景にあったといえるでしょう。

ふむふむ。
そうすると、歌詞の方もさぞかし猫が活躍する内容なのでしょう。

…え?!

【歌詞】
与那国ぬ猫小(まやーぐゎ)
鼠(うやんちゅ)だましぬ猫小(まやーぐゎ)
ハリ
二才だましぬ やから
崎浜ヨウ主ぬ前
ハリ
(囃子)
ヨウヌヨウシュヌ マイハリ
シターリヨウヌ ヨウシュヌ マイハリ

【よーかい訳】
与那国島のかわいい猫ちゃんは
ネズミをだましてつかまえるのがお上手♪
ついでにもって…、
若くてピチピチした男の子をだまして捕まえるのもお上手なのよ♪
ねえ、崎浜のお役人様?(うふ♪)


あれ?!
これはいったいどうしたことでしょう?

猫の恩返しのお話はどこへ??

なんだか、とってもアヤシゲなムードに…??ヽ( ̄□ ̄;)オイオイ

猫だけにニャンニャン♪セーラー服を脱がさないで♪って感じです。(古っ!)
英語では子猫のことを「kitty」と「pussy」という二通りの言い方がありますが、明らかに後者が似合いそうです。
…あ、辞書は調べないでくださいね(汗)。


とりあえず、場を落ち着けるために、猫の大好物であるネズミの薬効成分を見てみましょう。
(「沖縄民俗薬用動植物誌」より。)

薬効:
熱さまし、脳膜炎、ハンセン病、栄養失調、胎毒の残っているとき。


治療法:
(1)熱冷まし
 1.野ネズミの頭、手、足、および尾を切り落とし、皮をはぎ、内臓をのぞき、味噌でうすく味つけをして食べる。
 2.肉を煎じて飲んだ。



……はっ!Σ( ̄Δ ̄;)
すみません、「与那国の猫小」の想定外の歌詞に、つい取り乱してどんどんグロい内容にいくところでした。
ネズミを使った治療法は、以下自粛します。

なお、南米にはカピパラという巨大な食用ネズミがいますが、通常のネズミにはたくさんの有害な菌類がついていますので、お腹がすいても食べないでくださいね♪(おいおい)

で、猫でしたね。(ゴホン)

実は、この曲では、琉球王国から派遣された役人に媚びを売る女性たちを皮肉ってもいたのです。
なにせ、現地妻になれば、一時的とはいえ、他の島民たちと違った特別待遇が待っていたたのです。
苦しい生活の中、人頭税を逃れ生きるためにはなんだってしたのでしょう。

でも、島の男たちにしてみれば、憧れだったあの女性も、幼なじみのあの娘も、みんなお役人さんの気をひくことばかりして、自分に振り向いてくれないのですから、皮肉の一つも言いたくなるってものです。。。

だから、
与那国のかわいい猫ちゃんは、ネズミだけでなく若いピチピチした男の子が大好きなのよん♪
 お役人さんもぺろりと食べられちゃいますぜ

と唄っているわけなのです。




……。


つか、
食べられてみてもいいかも…?
(ゴホン)


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Posted by チバりよ at 00:01│Comments(9)よーかい
この記事へのコメント
せっかく自粛されたのに・・・

それでも悪乗りして・・・
大和版「・・・薬用動植物誌」ちゅーても
江戸時代の「本朝食鑑」

「鼠の肉」の効能は・・・
鼓脹、水腫、小児の疳疾、雀目(とりめ)

さて何の病気に効くのかな?
「鼓脹(こちょう)」は新明解さんにあって、お腹の中にガスがたまること。(ホホォー、ガス抜きしてくれるんだぁー)与那国の猫小の唄の効能とも通じるね。

「水腫(すいしゅ)」はリンパ液がたまってむくみができる。(しこりがとれるんだね)唄を歌ってしこりもとれりと良いね。

「小児の疳疾(かんしつ)」、これは所謂疳の虫ちゅーやつだね。(子供には鼠の肉だと言わない方が良いかも)そんなこと聞いたらひきつけを起こしちゃうよね)

(雀目(とりめ)は鳥目(とりめ)で良いんだろうね。(夜でも良く見えるようにして裏座(クチャ)に忍び込んでお役人の先を越すってことだね)

悪乗りついでに「猫」もいってみるか?

     (つのい いちろう)
Posted by 角井 一郎 at 2006年02月23日 08:32
>つのいさん

「本朝食鑑」とは!
いま「密林」サイトで調べてみたら、文庫ででているものでも、何巻もあって、しかも1冊が3000円以上(古本だと1万円以上のものも…)なんていう高額本ですね!
いや、まいりましたm(_ _)m

「猫」については「沖縄民俗薬用動植物誌」にもあるのですが、書いていいものかどうか迷っています…(^_^;
(でも、アジアの多くではごく普通の食習慣なのですが…。)

※読者のみなさまで、「この動物(または植物)だけは書かないで!」というものがございましたら、そこは配慮いたしたいと思いますので、書き込みよろしくお願いいたしますです。。。

例えば、ニンニクは文字を見るだけで気分が悪くなるとか…。(って吸血鬼じゃん?爆)
Posted by よーかい at 2006年02月23日 10:26
実に、奥深い??、
っていうか・・・
皮肉っぽい??
ていうか、

この唄の深い深い意味?、
解説、痛快そのもので、
為になりました

この傾向の琉歌って、
琉球には沢山あるようですネ!

悲しくも、
深い、
皮肉の、
琉歌が・・・

また、是非教えて下さい。
Posted by 琉球弧風来坊 at 2006年02月23日 11:47
へえ〜「猫小」の歌詞はそういう意味だったのかぁ…。オレ、ちょっと勘違いして覚えてたよ。ベンキョーしちゃった!
ついでに2番の歌詞「西からや…」も解説お願いします〜。
ネズミ話をぶり返しちゃうけど、作家の開高健が邱永漢さんにもらった香港みやげに「ネズミの胎児酒」ってのがあって、焼酎の中に、毛のないちっちゃいヤツらが数匹入ってたそうです。効能はハブ酒と同じで、いわゆる「アチラ」に効くんだそうで…開高さん、さっそく飲んでみると無味無臭。アチラはというと…翌日、茶柱が立っただけだったそうで(笑)。
>つのいさん「猫」も、ぜひ、いっちゃって下さいナ。
作家・ナチュラリストのC.W.ニコルさんは、昔、野良ネコを捕まえて食べちゃったことがあるそうです。そんな話を聞くと、ハトやカラスや野良犬・野良ネコを駆除と称してただ殺すぐらいなら、いっそ食べちゃうってのも、ひとつの手かもよ〜。…って思ってしまうオレは仲間から「野人」と呼ばれています。
Posted by かり管1号 at 2006年02月23日 19:36
>琉球弧風来坊さん(略して風人さん)

嬉しいお言葉どうもありがとうです♪(^▽^)

八重山には、人頭税の苦しみを唄った唄は他にもたくさんあるそうです。。。
でも、「与那国の猫小」は悲哀だけでなく、ユーモアに昇華しているあたりがすごいなぁと思っています(^-^)

実際、この唄にはまだまだ奥深いものがあるようなのですが、ちょっと資料の裏付けが取れていないので、書くのをどうしようかなぁ?と思案中です。


>かり管1号さん

「与那国の猫小」の1番の歌詞では、「崎浜ヨウ主ぬ前」の部分が「聞きわりヨウ主ぬ前」(聞いて下さいお役人様)となっているヴァージョンもあります(^-^)

2番以降の歌詞ですが、直訳はできるのですが、比喩の意味が「?」だったり、男性視点から急に女性視点になったり、あきらかに付け加えっぽくてそれまでの歌詞と矛盾してしまうのでは?という部分もあったりします…(-_-;)

「ネズミの胎児酒」中国のどこかで見た記憶があります(^_^;)
飲んだことはないですが…。

「駆除」と称してただ動物を殺すよりも、食べることには、よーかいも賛成です♪
でも、日本は世界一の食べ残し大国…。
しかも、大量に輸入してまで食べ残している…。
そういう状態だと、よほど工夫しないと需要がほとんどなさそうですね…(^_^;)

ちなみに、辺見庸著「もの食う人々」によると、バングラデシュでは「残飯屋」があちこちにあるそうです。
その残飯屋にもランクがあって、一番良いのはホテルの残飯。
それから、普通の(?)残飯専門の屋台や、さらに、「残飯屋の残飯」を出すお店…。
完全にすえた匂いを発していても、それすらも食べられずに、誰かの残飯のさらに食べ残しを期待して群がっている人たち…。

自分自身、インドを旅したとき、衛生面などかなりきついものがありましたが、旅人情報では「バングラデシュを一度旅すると、インドなんて快適すぎるよ」という話もたくさん聞きました。
井戸の掘りすぎで水分中に水銀がたまってしまってひどい状態の水を使っている場所もたくさんあるそうです。。。

なんだか複雑な気分ですね。。。

はっ!
つい「野良」からこんな話に…m(_ _)m
Posted by よーかい at 2006年02月24日 00:10
 よーかいさんへ
与那国の猫小はいくつかの訳がありますよね。
僕の調べでは、与那国の猫小は人頭税を皮肉った唄のひとつとして捉えています。
直接制度を皮肉るのではなく本妻と妾の女の争いを比喩して間接的に人頭税を皮肉った唄と捉えています。
ところで“比喩の意味が「?」”とはどのへんでしょう?
みんなで考えませんか?

「残飯屋」があるのですか…。

 かり管1号さんへ
肉食に関しては、大昔大和では犬も猫も何でも食べていたそうです。
それが聖徳太子の時代に仏教伝来と共に肉食禁止になったのですが、それから数百年、
明治になってから富国強兵のスローガンのもと肉食が復活しました。

現代は仏様の教えを無視して神の動物である牛を食べているのですから
それ以外の獣の肉なんて何食べてもいいのではないでしょうか?!
猫やミミズのハンバーガーがあってもよいということです。

 つのいさんへ
「猫」もいっちゃってください。
Posted by にしやん at 2006年02月24日 19:21
>にしやんさん

そうか!
聖徳太子の時代の仏教伝来がずっとヤマトの食文化に影響を及ぼしていたのですね!
(なんだか目からウロコです。)
だから、仏教文化が深くは入り込まなかった琉球文化圏はヤマトとは食文化が違うわけなのか~。

てっきり、江戸時代の儒教の影響での食文化文化の問題なんだと思っていましたが、もっと歴史の根っこが深かったんですね!(^▽^)

猫肉バーガーやミミズバーガーが販売していれば、よーかいは間違いなく一度は食べると思います(笑)。
少なくとも、グアテマラで食べたアルマジロは美味しかったですよ♪
きっとまだ知らない美味があるはず~♪
そういえば、もうファストフード店では何年も食べていないなぁ。。。

ところで、歌詞の意味がはっきりわかんなくても、「猫」いっちゃっていいですか?(^ー^)ニャハ
Posted by よーかい at 2006年02月25日 02:15
「残飯屋」って戦後の日本にもあったみたいですね。特に進駐軍から出たのは上等だったようです。「進駐軍払い下げの熱々栄養満点のシチューだよ!」とかの売り声で残飯のごった煮が飛ぶように売れていたことでしょう。何しろ食べるものがなかったんですから・・・。脇で湯気と香りに包まれてジット我慢をしている浮浪児の姿が目に浮びます。昨今は何処かの国のこんな光景がチョクチョクTVに映し出されますが、ほんの60年前には目の前にしていたんですね。

黒澤明の「どですかでん」では何でも煮れば大丈夫と残飯を集めされていたホームレスの少年が登場しましたね。ある日拾ってきた「〆鯖」を煮ようとしたら博識のお父さんが「君、それは煮たら駄目だよ。せっかく酢で〆てあるんだから・・・」と言って二人はそのまま食べて食中毒になりました。バングラディッシュでは食文化の関係からも多分煮返して食べていることでしょう。

>よーかいさん

猫はどうされますか?
(宜しかったらお先にどうぞ・・・)

    (つのい いちろう)
Posted by 角井 一郎 at 2006年02月25日 10:33
>つのいさん

やっと「猫」書きました。
あとはつのいさんが、ひと思いにやっちゃってください♪(笑)

黒澤明の「どですかでん」、あの少年は夢ばかり見ている父に殺されてしまったようなものでしたね。。。
黒澤監督の作品中でも異色な感じがしました。

うん。。。たしかに昔は日本でもごくありふれた景色だったのでしょうし、いまでもドヤ街に行くと、都会の真ん中なのに見ることのできる光景ですよね。
Posted by よーかい at 2006年03月01日 00:09
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