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2005年12月23日

新説“久高万寿主”!(4)

新説“久高万寿主”!(4)
(写真の嘉手苅林昌「琉球情歌行」でも「まんじゅう主」の表記。)


いよいよ、サクサクと謎の解明に向かいます!

前回は、「久高万寿主」はもともと毛遊び唄だったのではないかということ。
そして「万寿主」の意味は、「マンジュウ主」と解釈するのが最もしっくりくるのではないかというお話までしました。

さて、“毛遊び唄”と解釈しないと、「玉黄金」の意味も見えてこないと前回ちらっと触れました。
今回はそこから解いていきたいと思います。

(2)「玉黄金」の意味。

琉球大学沖縄言語研究センターの「琉球語音声データベース」をまず検索してみました。
「玉黄金(タマクガニ)」は首里・那覇方言では「玉や黄金(のように大事なもの)。」とでてきます。
これだけではちょっと意味がよくわかりません。
なんで妾探しをしているでっぷり太ったおっさんの話が、「玉や黄金(のように大事なもの)。」とつながるのでしょうか?

次に、今帰仁方言を検索してみました。
今帰仁には、現在は使われなくなった琉球古語の用法が一部残っているとも言われています。
もしかしたら、那覇・首里方言よりも当時に近い意味の訳がでてくるかもしれないと思いました。

今帰仁方言で「玉黄金」は「タマークガーニ」と読みます。
検索結果は、「極めて大切な者。寵愛(ちようあい)する者。愛人や子や孫などにいう。」とでてきました。
そういえば、現在は使われなくなりましたが、奄美の古老たちは、最愛の子供のことを「玉黄金」と言っていたそうです。

毛遊びで唄われたことを合わせて考えてみると、「愛する人」=「愛しい女性」に呼びかけたものが「ヨー玉黄金」だったのではないでしょうか?
英語に直すと、“Hey,baby!”です。
つまり、唄前半のそれぞれの歌詞に係るのではなく、その後の囃子での

 くゆいぬはなしぬ うーむっさ
 【直訳:今宵の話は面白い】

に係ると考えるのが妥当ではないかと思います。
前半部で面白おかしい話をして、「~ってことがあったんだってさ、ベイベー」と呼びかけているとよーかいは考えます。
もうちょい意訳して、「マイ・スゥイート」あるいは「ハニー」と恋人の耳元で囁く様子を想像してください。
より一層「毛遊び」の雰囲気に近づけるのではないでしょうか(笑)。


(3)エイサーにおける、この唄の位置づけ。

これまでにすでに述べてきたことをまとめると、エイサーよりも先に毛遊び唄としてこのメロディがあったと思われます。
そういう意味で、もとは「仲順流り」のように仏教的な曲とは別系統の曲だったと考えられます。
当時一般に流布していた数少ないメロディだったために、エイサーにも取り入れやすかったのでしょう。
よって古くからのエイサー曲として定着していったのだと思われます。
おそらく1番以外はシチュエーションごと、地域ごとに変わっていったはずです。
毛遊びの場なら、楽しい歌詞に。
念仏踊りなら、仏教色の強い歌詞に。
エイサーなら、お酒を求める歌詞に。
などなど。
そのために、さまざまなバージョンがチャンプルーされ、現在にはひっちゃかめっちゃか混ざって残っていると思われます。
それで、同じメロディでも様々なタイトルと歌詞があるのだと思われます。


ここまではよろしいでしょうか?
だいぶすっきりしてきたように思いませんか?(^-^)

さて、まだ最大の謎が残っています。

それは「久高」の意味です。

これについて、おそらくまだ誰も提唱していない説をあえてよーかいは出してみようと思います。


(つづく)


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Posted by チバりよ at 12:00│Comments(0)よーかい
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