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2005年11月28日

ユルユル~な軽便鉄道節

ユルユル~な軽便鉄道節
(写真はドイツのヘンシェル社製の軽便鉄道機関車。)

なんぢゃこりゃ?!

聞いた瞬間腰砕けのメロディ。
汽笛と思われる高音が鳴り響いた後、わりと速いテンポの電子オルガンとシンセベースが入ります。
間髪入れず男性コーラスがシンセの逆をいくようなゆったりしたテンポで「シッタンガラガラ、シッタンガラガラ、シッタンガラガラ…」。
ちなみに、この「シッタンガラガラ…」は鉄道の走る音で、ヤマトでは通常「ガッタンゴットン…」と重々しく表現されるところでしょう。
でも、軽便鉄道は雨の日には坂道を登れなかったくらい貧弱だったので、「シッタンガラガラ…」の軽さが正しいとらしいのです。
もうこれだけで異次元に連れて行かれたようなユルさのイントロ。
メインのラインは4人の女性が輪を掛けてユルいユニゾンコーラスで聴かせてくれます。
あまりの脱力感に、もう立っていられません。
これがいわゆる「腰に来る」グルーヴってやつなのでしょうか?(たぶん違う)

沖縄の軽便鉄道の資料を調べていたついでに、「軽便鉄道節」も聴かねばなるまい、なんて思ってしまったのが間違い(?)の始まりでした。
聴いたのは、『琉球レアグルーヴ』というアルバムに所収の、フォーシスターズによる「軽便鉄道節」です。

フォーシスターズといえば、沖縄本島・旧石川市(現うるま市)出身の4人姉妹。
歌が抜群に上手くダンスも可愛いという、文句なしのステージで大人気を呼んだグループです。
その後の「でいご娘」や「ネーネーズ」の原型にもなった女性コーラスグループでもあります。
しかも中心人物の伊波貞子といえば、かつては“沖縄で最も実力のある女性歌手”とも言われたほどの唄い手です。
(ちなみに、嘉手苅林昌の『Before/After』というアルバムで林昌さんとデュエットしてもいます。)
そんなフォーシスターズが唄うのだから、まず間違いない内容だろうと思ったら、このユルさと腰砕けのメロディー。

いったいナニゴトですか?!

さらによく見たら、「軽便鉄道節」の作曲者は三田信一です。
彼は先に述べた『Before/After』では尺八奏者として林昌さんと共演してもいる、通常はフルート奏者です。
作曲者としては、フォーシスターズのヒット曲「ちんぬくじゅうしい」(「サトイモご飯」という意味。)でも有名です。
なにしろ、この曲はゆいレール見栄橋駅のテーマソングとしても使われているのですから、どうやら鉄道関係には浅からぬ縁があるようです。
さらに、フォーシスターズの一員、伊波みどりは「とりみとり」の名前で「肝がなさ節」など書いた作詞家でもあります。
(おぉ、このブログのあちこちの記事がつながっていきます!笑)

さて、「ゆいレール」まで電車のない県であったと言われる沖縄県。
実は戦前には、沖縄には客を乗せる鉄道が県営鉄道3本と馬車軌道2本、それに電車軌道が1本あったのです。
県営鉄道は、軽便鉄道で「ケイビン」という愛称で親しまれていました。
戦後になってその頃の様子を唄ったのが、「軽便鉄道節」です。

【1番歌詞】
軽便汽車乗てぃ まーかいが
那覇の市ぐわぬ 樽皮屋
買てぃ戻やい 砂糖代
だてーん儲きてぃ 家ふちゅん
シタイ! あひ小 ちばりよー
鳴ゆる汽笛ん
アフィー! アフィー!

【1番訳詩:】
軽便汽車に乗ってどこいくの?
那覇の市場の樽皮屋へ
買って戻ってきてね砂糖代積んで(←軽便鉄道はサトウキビを積んでいました。)
かなり儲けて家を建てたんだって
グッジョブ!あたしのダーリン♪(←「あひ小」は汽笛と彼氏をかけた言葉です。)がんばってぇ。
汽笛も(私の応援する気持ちを代弁して)鳴っているわ
おにいさーん!おにいさーん!(「アフィー」は 汽笛とお兄さんをかけた言葉です。)
 
【2番歌詞】
軽便汽車乗てぃ まーかいが
那覇いっぺー とぅんみぐるー
桃売あん小ぬ志情や
機関車やかん てーちかてぃ
さーれー三貫 まんぶりー
鳴ゆる汽笛ん
アフィー! アフィー!

【2番訳詩】
軽便汽車に乗ってどこいくの?
那覇に行ってとんぼ返りだよ
それにしても桃を売っているあの娘の愛情の深さと色っぽさと言ったらもう!
機関車よりも熱く焚きつけてくるよ(暴走寸前!)
ちょっと触れたら泣き出しそうなくらい心の底からぞっこん惚れちゃってるってさ(よっ、この色男!)
汽笛も(桃売り娘の恋心を代弁して)鳴っているよ
おにいさーん!おにいさーん!

(※上記訳はすべて、よーかいが訳したものです。)

ところで、上記のフォーシスターズが唄う「軽便鉄道節」のシングルレコード、東京では最低1万円以上(!)のプレミアが付いて売られているそうです…。
どうなっているんじゃい??(^_^;)


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Posted by チバりよ at 00:41│Comments(21)よーかい
この記事へのコメント
「ウチナーヌケービノーアフィーンチルナチュシガヤマトゥヌキサーガウェーンチルナチュド」

(沖縄の軽便鉄道はかわいらしく「アフィー」となくが大和の汽車は豚のように「ガウェー」と鳴くよ)

これは琉球大学の琉球語音声DBの「アフィー」(汽笛の音)の例文です。笑っていいやら泣いていいやら・・・。原文のどこに「かわいい」とか「豚」なんて書いてあるんですか。「ガウェー」は豚の鳴き声だからしょうがないけれど大和の何処に「ガウェー」なんて音の汽笛を発する汽車が走っていたんでしょう。

でも「アフィー」ってチョットかわいいよね。

     つのい いちろう
Posted by 角井 一郎 at 2005年11月28日 11:33
ぎゃはははは。そうなの、ゆるゆるなの♪
私はHey!ニーセーターにも腰が砕けました。
ディアマンテスの暑苦しい、訂正、熱唱タイプのアレンジとは、あまりに温度差が!^^;

レアグルーヴもいいけど、ブルーのジャケのマブヤーサウンドもイイよ♪
私の書斎のヘヴィ・ローテです。
Posted by いのうえちず。 at 2005年11月28日 11:35
あっ。つのいさんだっ。
Posted by いのうえちず。 at 2005年11月28日 11:37
○よーかいさん、相変わらずナイスな記事ですねぇ!(文体も好きです)。『腰の抜けるゆるゆる脱力サウンド』、ぜひ聴いてみたいナァ、というより、唄ってみたい。フォーシスターズは今年の民謡紅白(東西だったかな?)歌合戦で『舞方』を唄ってましたね。カッコイイなと思って観てました(ビデオだけど…)。
○つのいさん、ワタシは実は北海道出身なので、高校生のころまで蒸気機関車が普通に走ってるのを見てました。たしかに『ガウェー』って鳴いてました(笑)。どちらかといえば、豚の断末魔の叫びって感じです。
Posted by かり管1号 at 2005年11月28日 15:34
>かり管1号さん

残念ながら蒸気機関車に乗ったことがありません。子供の頃に久里浜方面に貨車も客車も繋がずに単独で走っていくのを見た覚えが
あります。久里浜で解体でもしてたのでしょうか。

そのうち観光用に走らせている地に遊びに行きたいものです。

     つのい いちろう
Posted by 角井 一郎 at 2005年11月29日 09:46
角井さん、ゼヒ真岡鐵道(茨城〜栃木)に!
車で伴走も楽しいです☆
Posted by しっぽ♪ at 2005年11月29日 09:51
しっぽさん、真岡鉄道ってSL走ってんの。
車で伴走って線路が道路が平行してるってこと・・・。

    つのい いちろう
Posted by 角井 一郎 at 2005年11月29日 10:20
つのいさん、まさにその観光用ですが、大井川鉄道も楽しいですよん。
http://www.oigawa-railway.co.jp/

1度だけ行きましたが、石炭が燃えてるニオイや、熱気は、
「いや~乗ってみないとわかりませんな、こりゃ」って感じ。
ちなみに「ガウェー」とは鳴いてなかったと思います^^;
金谷~仙頭をSLで移動して、仙頭で温泉に入って、また金谷までのんびり下る。
日帰りでも結構楽しめます。
ちょっと足を伸ばして寸又峡もいいみたい。
今週末なら、まだ紅葉が残ってる鴨。
Posted by いのうえちず。 at 2005年11月29日 11:10
いのうえちず。さん、大井川鉄道ですね。
ありがとうございます。
お茶処は流石に「ガウェー」とは鳴きませんか。
そのうち出かけてみたいと思います。

     つのい いちろう
Posted by 角井 一郎 at 2005年11月29日 15:26
真岡鐵道は日曜日に茨城県下館から栃木県茂木を走ってます。
下館から二ノ宮あたりまで車で伴走できます。
ここのSLは機関車トーマスなんです(^o^)
真岡駅の機関庫でヘルメット被って車体洗い見たり、茂木駅で回転台?眺めるのも楽しい。外観見たいから乗ったのは1回だけですが、毎年2回は機関車観に行きます☆

私は鐵子よん(^0_0^)
Posted by しっぽ♪ at 2005年11月29日 22:50
しっぽさん、日曜日にSLが走っているんですね。ありがとうございます。
真岡鉄道に大井川鉄道、そのうち乗りに出かけてみたいものです。

     つのい いちろう
Posted by 角井 一郎 at 2005年11月30日 07:33
>つのいさん

琉球大学の琉球語音声DBというのがあるのですか!インターネットで誰でも使えるのかな?

SLは福島で「ばんえつ鉄道」、北海道小樽で「ニセコ号」、岩手県遠野で「銀河ドリーム号に乗ったことがあります。小さい頃には山口県で「SLやまぐち号」にも。

鉄道目当てで行ったのではなく、すべて、そこの場所に行ったらたまたま鉄道が運行していたので乗ったという偶然の産物です(^▽^)
遠野では年に1度の運行だったみたいなので、ラッキーでした♪

汽笛の音は軽便鉄道ほどかわいくはなかったですが、耳障りな音ではなかったですよ(^-^)


>ちず。さん

ホップトーンズって、全員が沖縄中央混成合唱団出身らしいですね~♪

「琉球レアグルーヴ」に入っている、いやに「ヘイヘイ!」だけ気合いの入った「ゴーゴー・チンボーラ」と、まったくボサノバになっていない「ボサノバ・ジントヨー」は他のアルバムで聴いていたのですが、アルバム全体のユルさがたまりませんな♪
「ナーフィングルーヴ」もぜひ聴いてみたいです(^▽^)


>かり管1号さん

民謡紅白歌合戦というものがあるのですか!
いつごろあるんでしょうか?
ぜひ聴いてみたいなぁ。

文体も気に入っていただけて、とても嬉しいです♪(^-^)


>しっぽさん

しっぽさんが鉄道マニアだったとわ…!
意外な一面を発見という感じです…!

ちず。さんおすすめの大井川鉄道やしっぽさんおすすめの真岡鉄道もいつか一度は乗ってみたいな。
真岡鉄道は、毎日運行しているのでしょうか?
Posted by よーかい at 2005年11月30日 11:52
よーかいさん、たびたびお邪魔します。
琉球放送の『新春民謡紅白歌合戦』と沖縄テレビの『東西民謡歌合戦』は、お正月番組です。両方とも生放送ではなく、公開録画放送です(めちゃくちゃな編集がしてある。唄が途中で切れたり…)。放映はたしか1月の2日とか3日くらい。旧正月にも再放送するようです。しっぽ♪さんがいくつかビデオをもってるようです(ワタシも1本借りっぱなしだ…)。
大井川には吊り橋の架かってる場所があって(どこだったかなァ?昔行ったことあるんだけど…)そのすぐ下をSLが通ります。煙をモロに浴びる体験が出来ますよ。
ではでは。
Posted by かり管1号 at 2005年11月30日 13:12
>よーかいさん

琉球大学付属図書館HPの中にあってフリーパスです。例文を男女別々の声で読んでくれます。凄いものを作ったと感心しています。これがあれば琉球語辞典はいりません。

季節を選べば、まだまだ日本にもSLに乗れる鉄道があるようですね。そのうち出かけて自分なりの鳴き声を確定してこようと思います。

>かり管1号さん

SLは乗るばかりでなく煙や音を実感することも意味のあることのようですね。

      つのい いちろう
Posted by 角井 一郎 at 2005年11月30日 19:15
軽便(ケイベンと読むらしい)鉄道ではありませんが大東島でリン鉱石の運搬に使われていた機関車が那覇市の壷川東公園にあります。
機関車が置かれているレールは当時と同じ場所に敷かれていて、その一区画だけが当時を偲ばせる展示になっています。
住宅街の中の普通の公園にいきなり軽便鉄道があるのですからびっくりする事うけあいです。
もうひとつ、知っている人もいると思いますが、与儀公園にD-51が展示されています。こちらは本土復帰の記念に贈られたそうです。
Posted by にしやん at 2005年12月01日 01:27
軽便は沖縄ではケイビンといいます

ちなみに宜野湾市の博物館には
ケイビン(軽車)の本物の車輪が入り口に展示してあります

以前に私のHPでも紹介しましたが
宜野湾市内の駅のあった場所から戦後
掘り出されて保存展示してます
Posted by 上等沖縄司会屋吉澤 at 2005年12月01日 06:05
よーかいさんへ
十二月の沖縄をみれば書いてあるけど
22日(木)OTV「東西民謡合戦」収録@宜野湾市民会館大ホール
25日(日)RBC「新春民謡紅白歌合戦」公開録画@沖縄市民会館大ホール
です。よろしければどうぞ。(^^)

まだ行ったことがないですが、ゆいレール展示館にも軽便鉄道関連の展示があるそうです。
Posted by よしぴ~♪ at 2005年12月01日 16:52
ゆいレール展示館には南大東島で走っていたケイビンの資料もあります

ゆたかはじめさんのご提供です
感謝感激ものですよん(^^)

入場は無料です
Posted by 上等沖縄司会屋吉澤 at 2005年12月01日 23:22
軽便鉄道の忘れ形見は、あちらこちらにあるのですね。
暇を見つけて見に行ってみたいと思います。
ところで、ユイレール展示館はどこにあるのでしょうか?
名前だけは聞いたことがあるのですが。。。
Posted by にしやん at 2005年12月02日 02:00
ゆいレール展示館は那覇空港と赤嶺駅の中間のモノレールの車庫みたいなところ(沖縄都市モノレール株式会社敷地内)にあります。
http://www.yui-rail.co.jp/gallery/index.html

ゆたかはじめさんは私がよく行く琉球舞踊館うどいのサポーター会の会長さんで、先日お会いしたときに展示館の話をうかがったのでした。うまんちゅ鉄道の話もでてましたよ。
Posted by よしぴ~♪ at 2005年12月02日 11:32
>かり管1号さん

琉球放送の『新春民謡紅白歌合戦』と沖縄テレビの『東西民謡歌合戦』、観てみたいなぁ。。。
しっぽさん、ゆたしく~♪(笑)


>つのいさん

『琉球大学付属図書館HPの琉球語音声DB』、教えてくださってありがとうです♪
ちょっと見てみましたが、すごいですね~!
なかなか便利そうです♪

よーかい的には、今使っているウチナーグチの辞書は新書サイズなので、琉球語のちゃんとした辞書も1冊欲しいところですが、なにぶん高くて…(^_^;)


>にしやんさん

南大東島では運搬用の鉄道は、戦後も走っていたようですね~。
サトウキビ運搬の鉄道は1980年頃まで現役で、「シュガートレイン」と呼ばれていたそうです。
たしか小笠原に行ったときにも、小笠原の父島でも昔はそのような鉄道が走っていたという、小さな資料館みたいのがあっただはず~(^.^)

ちなみに、軽便鉄道は、もともとはにしやんさんのおっしゃるように、「けいべん」だったのですが、上等司会屋吉澤さんがおっしゃるように、沖縄では愛称として「ケービン」と呼ばれ、それが定着したようです。


>よしぴーさん

今月の「ぴらつか」見て、「あっ、かり管1号さんのおっしゃっていたやつだぁ」と思いました。
でも、収録も沖縄なんで、行かれません…。
つか、行かれないことわかって言ってるくせに…(-_-;)

ゆいレール展示館も行ってみたいし、10年ぶりに首里の県立博物館にも行ってみたい~。
ああっ、行きたい場所が多すぎます…(爆)。


>上等司会屋吉澤さん

いらっしゃいませ♪(^▽^)
昨年の夏、新宿での沖縄物産展で、よなは徹さんの三線教室で司会をされていたのをよく覚えています。(じつは、よーかいは一番前のど真ん中で受講していたのですよ~。)

宜野湾の博物館もぜひ観てみたいです~。
ゆいレール展示館が無料っていうのも魅力的ですね~♪(^-^)


>ALL

えと、レス漏れないでしょうか?
全員にレス書けたかどうか、漏れがないかどうかちょっち不安(^-^;
どきどきどき…。
Posted by よーかい at 2005年12月02日 13:59
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