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2006年10月12日

どこまでが真実…?!

沖縄の各地に伝わる民話をたどっていくと、
これは作り話…なの??
と判断に迷う話も存在します。

これからご紹介する伊良部島の民話では、「遺物」まで残っています…!


いったい、どこまでが真実…?!

伊良部島の牧山展望台の駐車場からさらに奥に進んだ突き当たりに、“豊見氏親墓碑”があります。
豊見氏親は、1450年頃、伊良部の首長でした。
いまでも彼は氏の主(ウズぬ主)と呼ばれ崇められています。
伊良部の最高神の脇神として祀られてもいます。

彼が実在したという琉球政府の記録も残っていますし、子孫はいまも伊良部島に住んでいます。

そして、彼がいまでも崇められている理由は、民話になっています。


当時、伊良部島と宮古島の平良の間の海に巨大なサメが現れては、人々に危害を加えていました。
巨大なサメは平良に所用で渡る船、漁(いざり)のため沖に出たサバニなどを見つけてはひっくり返していたのです。
被害にあった船の乗員はいうまでもなく巨大ザメの餌食となったのです。
交通は途絶え漁もできず人々の心は次第にすさんでいきました。

その頃伊良部島の主長を務めていたのが後の「豊見氏親」こと氏の主でした。

彼は自分の命の危険を顧みず、島のひとたちのために巨大ザメの退治にたちあがりました。



ここまでなら、実際ありそうな話です。
宮古島と伊良部島を隔てる海はだいたい7㎞くらいの距離ですが、その海にはいまでも人を襲うサメが出没することもあります。

さて、ここからが「神話的」色彩を帯びてきます。


氏の主は「我に力を添え給えて子々孫々幾久しく栄えさせ給え」と神に祈りを唱えました。
……そして彼の右手には先祖伝来の刀が握りしめられていました。
神に祈りを捧げた後、氏の主はひとりクリ船にのりこみゆっくりとごぎだしました。

それに気づいた巨大ザメもゆっくりと彼をめざします。
そして二人が向かい合ったのがちょうど伊良部島と平良の真ん中の海域でした。

島影からは島民達も固唾をのんで氏の主の勝利を祈りました。
しかし、巨大ザメは一瞬にして氏の主を呑み込んでしまったのでした。



一瞬にして人を丸呑みするほどの巨大ザメとなると、ホオジロザメでしょうか?
このサメはたしかに最大7mほどに成長する可能性もあります。
分類:ネズミザメ目ネズミザメ科
英名:ホワイトシャーク、グレートホワイトシャーク
地方名 (沖縄):ミンダナー

そして、沖縄も生息域ではあります。

どこまでが真実…?!

ところがサメに飲み込まれるのは、氏の主の作戦だったのです。
彼は巨大ザメの腹の中でしっかり握った刀を用いて内蔵をめった切りにしました。

一面は血の海です。
暴れ狂う巨大ザメもみるみるうちに力つき、まもなく伊良部島の長山の浜(比屋地の浜説もあります。)にその巨体をよこたえたのです。

一部始終を見ていた島民らは急いでその腹をかっ切り氏の主をひっぱりだしました。
しかし、介抱の甲斐なく彼は帰らぬ人となってしまったのでした。



この場面はちょっといくらなんでも……といった感じです(; ̄▽ ̄A

しかし!

現実に、このことによって海上航路も安全になり漁師も安心していざりに励むことができるようになったといいます。
そして、その功績から、琉球政府によって

①豊見親という地方役人の最高官職
②名字を名乗る権利
③伊良部島の正統な首長としての権利


を認められたというのです!!!

このことは、どうやら歴史的事実なのです…!Σ( ̄ロ ̄lll)マジデスカー


さらに、彼がサメの腹を内部から切りつけたという刀は、現在も末裔である家に保管され、旧伊良部町の重要文化財となっているとのこと!!!
∑(!? ̄Д ̄)゚Д゚)・д・) エェーッ!!

キリスト教でいうなら、“聖遺物”ですか!!?
ロンギヌスの槍みたいに…。



これはある意味、「三国志」のように、もう伝説と歴史的事実を分けることはできないのかもしれませんね。

なんだか頭がくらくらします。。。(・へ・;;)むー・・・・


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Posted by チバりよ at 14:28│Comments(4)よーかい
この記事へのコメント
死んじゃってから「最高官職」とかもらってもなぁ…。
殉職したら二階級特進する警察官みたいだねぇ。

伝説と事実が交錯してるのは「足柄山の金太郎」のように、ヤマトにもけっこうあるよね。

ところで、そのサメの写真、本物?合成?なんかすごい。
Posted by かり管1号 at 2006年10月12日 17:17
>かり管1号さん

やー、この「豊見氏親墓碑」に行ったとき、この「由来」が碑に書いてあって、それでこの話を知りました。
「ふーん、よくありそうな民話だなぁ…」と思っていたら、その刀が伊良部町の重要文化財として保管されていると聞いて、一気に「なんじゃそりゃぁぁーーー??!!!」と不思議な気分になりました( ̄ω ̄;)


あ、この写真は、ホオジロザメの生態について書いてあったHPから拝借しました~(^。^;)
だから、合成じゃないだはず~。
Posted by よーかい at 2006年10月13日 00:08
「伊良部島」の検索途中でよりました。

もうかれこれ20年近く伊良部島には行ってませんが、この碑が建てられているのも、某HPで知りました。

・・・そこで書かれている内容は、子どもの頃に聞いた話とちょっと違うんですけど・・・ニュアンスが違うと言うか、話が脚色されている部分があると言うか・・・。

近所に住んでいた幼馴染みにもHPを見てもらったのですが「なんか・・・違う」と。

だって・・・私達の近所にその末裔の家はあって、刀もその当時は普通に仏壇におかれてましたよ。(一応賞状かなにか、表彰された・・みたな物と一緒に飾られてた)
触らせてはもらえませんでしたが「見てもいい?」と見せてもらいましたよ。
・・・というか、家の構造上ですぐ仏壇は見える位置に会ったので、家に上がることなく軒下から・・・と言った感じでしたが。

なのでその当時、その家にいたおばあちゃん?から友達と一緒に話は聞いたんだけどなぁ・・。(今はその家がどうなっているのか知らないけれど)
Posted by 近所の子 at 2006年10月23日 10:47
すみません・・・入力ミスで誤字がありました。
Posted by 近所の子 at 2006年10月23日 10:49
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